評価の仕方

上場株式やゴルフ会員権など

●上場株式は、金融商品取引所に上場されている株式をいいますが、その株式が上場されている金融商品取引所が公表している相続開始日(被相続人が亡くなられた日)の最終価格によって評価します。 ただし、相続開始日の最終価格が、次の三つの価額のうち最も低い価額を超える場合は、その最も低い価額により評価します。
1 相続開始日の月の毎日の最終価格の平均額
2 相続開始日の月の前月の毎日の最終価格の平均額
3 相続開始日の月の前々月の毎日の最終価格の平均額
 なお、相続開始日に最終価格がない場合やその株式に権利落などがある場合は、一定の修正をすることになっています。
●取引相場のあるゴルフ会員権については相続開始日の取引価格の70%に相当する金額によって評価しますが、取引価格に含まれない預託金などがあるときには、以下に記載する金額との合計額を評価額とします。
① 相続開始日において直ちに返還を受けることができる預託金等
 ゴルフクラブの規約などにより相続開始日に返還を受けることができる金額
② 相続開始日から一定の期間を経過した後、返還を受けることができる預託金等
 ゴルフクラブの規約などにより返還を受けることができる金額の相続開始日から返還を受けることができる日までの期間(ただし、その期間が1年未満のときあるいはその期間に1年未満の端数があるときは、これを1年として)に応ずる基準年利率による複利現価の額

取引相場のない株式の場合

取引相場のない株式の評価
 取引相場のない株式にいては、相続で株式を取得した相続人が、その株式を発行した会社の経営支配力を持っている同族株主か、それ以外の株主等かの区分により、それぞれ原則的評価方式又は特例的な評価方式の配当還元方式により評価します。
1 原則的評価方式
 原則的評価方式は、評価する株式を発行した会社を従業員数、総資産価額及び売上高により大会社、中会社又は小会社のいずれかに区分して、原則として次のような方法で評価をすることになっています。
(1) 大会社
 大会社は、原則として、類似業種比準方式により評価します。類似業種比準方式は、類似業種の株価を基に、評価する会社の一株当たりの配当金額、利益金額及び簿価純資産価額の三つで比準して評価する方法です。
(2) 小会社
 小会社は、原則として、純資産価額方式によって評価します。純資産価額方式は、会社の総資産や負債を原則として相続税の評価に洗い替えて、その評価した総資産の価額から負債や評価差額に対する法人税額等相当額を差し引いた残りの金額により評価する方法です。
(3) 中会社
 中会社は、大会社と小会社の評価方法を併用して評価します。
2 特例的な評価方式
 取引相場のない株式は、原則として、以上のような方式により評価しますが、同族株主以外の株主等が取得した株式については、その株式の発行会社の規模にかかわらず原則的評価方式に代えて特例的な評価方式の配当還元方式で評価します。配当還元方式は、その株式を所有することによって受け取る一年間の配当金額を、一定の利率(10%)で還元して元本である株式の価額を評価する方法です。
3 特定の評価会社の株式の評価
 次のような特定の評価会社の株式は、原則として、(1)~(5)については純資産価額方式により、(6)については清算分配見込額により評価することになっています。
 なお、(1)~(4)の会社の株式を取得した同族株主以外の株主等については、特例的な評価方式である配当還元方式により評価することもできます。
(1) 類似業種比準方式で評価する場合の3つの比準要素である配当金額、利益金額及び簿価純資産価額のうち直前期末の要素のいずれか2つがゼロであり、かつ、直前々期末の要素のいずれか2つ以上がゼロである会社(比準要素数1の会社)
(2) 総資産価額中に占める株式や出資の価額の合計額の割合が一定の割合以上の会社(株式保有特定会社)
(3) 総資産価額中に占める土地などの価額の合計額の割合が一定の割合以上の会社(土地保有特定会社)
(4) 課税時期(相続の場合は被相続人の死亡の日、贈与の場合は贈与により財産を取得した日)において開業後の経過年数が3年未満の会社や、類似業種比準方式で評価する場合の3つの比準要素である配当金額、利益金額及び簿価純資産価額の直前期末の要素がいずれもゼロである会社(開業後3年未満の会社等)
(5) 開業前又は休業中の会社
(6) 清算中の会社

不動産 土地

土地の価格には、以下のような評価指標などがあります。

① 路線価格

 路線価(財産評価基準)は、相続により取得した財産に係る相続税を計算する場合に適用します。路線価が定められている区域では、路線価による算出していきます。(路線価方式)また、相続する土地の形状、間口や奥行きなどにより細かく算出できるものとなっています。路線価が定められていない区域などでは、固定資産評価額に区域ごとに定められている一定の倍率を乗じて算出することになります(倍率方式)。相続する土地が路線価方式なのか、倍率方式なのかは 路線価図及び評価倍率表を国税庁から検索することができます。

② 固定資産評価額

 固定資産税評価額は、固定資産税の課税基準となる評価額で、市町村が毎年1月1日現在の土地、建物の所有者にに対して、その固定資産税評価額をもとに固定資産税を徴収しています。 固定資産税評価額は土地の形状などに関係なく定められています。相続税路線価は公示価格の80%、土地の固定資産税評価額は公示価格の70%を基準に決定されるています。

③ 地価公示

 地価公示は、土地鑑定委員会が、毎年1月1日時点における標準地の正常な価格を3月に公示するものです。一般の土地の取引価格は、それぞれの取引の事情が価格に大きな影響を与えますが、公示地価は、個々の取引事情などを除いた通常の取引において成立するであろう価格を示しています。公示価格は、土地鑑定委員会が、2人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め、その結果を審査し、必要な調整を行って、当該標準地の1平方メートル当たりの正常な価格を判定しています。

④ 都道府県地価調査

 都道府県知事が毎年7月1日における標準価格を判定するものです。

不動産 建物

 建物の評価額は固定資産税評価額と同じになりますが、賃貸されている土地や家屋については、権利関係に応じて評価額が調整され、宅地等が事業の用や居住の用として使われている場合には、限度面積までの部分についてその評価額の一定割合を減額する相続税の特例があります。